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2005年12月24日

キャリアショック


キャリアショック―どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるのか?

高橋 俊介

昨今、目標や夢の大切さが注目されています。
目標を持ち、プランに落とすことにフォーカスした書籍やセミナーが溢れています。

しかし、キャリアはプラン通りに行かないものです。
そもそも計画通りのキャリアは無味乾燥で面白みがありません。

夢を持ってそれに向かって進むことは大切です。
特にアントレプレナーにとっては。
対照的に、行動や短期目標はその時々の社会情勢にあわせて柔軟に変更していかなくてはなりません。
アントレプレナー以外の人にとっても会社の求めるキャリアを積み重ねていっても、買収や会社の方針転換によって、これまで通りのキャリアを難しくなることがあります。
これが著者の言う「キャリアショック」です。

「自分の動機」を知り積極的にリスクをとってキャリアを切り開いていく姿勢が、キャリアショックに備えることにつながると本書では主張しています。

大きくて明確な夢を持って、クレイジーに突き進むアントレプレナーは確かに存在します。
しかし、ほとんどの人は手探り状態でキャリアを進めていくのではないでしょうか。
そして、結局は会社の示すキャリアを受身で選択してしまうことも多いと思います。

ドッグイヤーの時代に、多くの人がキャリアに多かれ少なかれ不安を持っています。
こうした状況で、本書は多くの気付きを与えてくれます。
先の見えない時代に、どのようにして自律的にキャリアをつくっていけばいいのか。アメリカでも現在、とくに変化の激しいシリコンバレーを中心に、さまざまな研究が進められている。その中で、アメリカのカウンセリング学会誌等で発表された、プランド・ハップタンス・セオリー(Planned Happenstance Theory)の論文が注目を集めている。
プランド・ハップスタンス・セオリーとは、直訳すれば、「計画された偶然理論」ということになるが、ひとことでいえば、変化の激しい時代には、キャリアは基本的に予期しない偶然の出来事によってその八割が形成されるとする理論だ。そのため、個人が自律的にキャリアを切り開いていこうと思ったら、偶然を必然化する、つまり、偶然の出来事を自ら仕掛けていくことが必要になってくるのだという。

そこで、いろいろな仕事にどん欲にチャレンジし、経験してみることで、自分のポテンシャルを発掘することが重要になってくる。若いうちに、動機とマッチングする未開発のコンピテンシーを一つでも多く発見し、必要に応じてスキルをつけ、ポテンシャルを幅広く開拓していく。それが結果的に、幸福なキャリアの幅を広げることになる。これを、「ポテンシャル発掘型のキャリア選択」と呼ぶ。
そして、ダブルキャリア、トリプルキャリアといった複数のキャリアを持ち、その組み合わせにより、自分のキャリアの希少価値を高めていくことができるようになる。これは、ほかの人にないキャリアを持つという意味で、「オンリーワンキャリア」と呼ぶこともできる。

これまで述べたパターン@〜Bは、キャリアを一歩一歩積み上げる、あるいは、キャリアを計画的に進めていくという世界だったが、人によっては、こうした行動パターンだけでは、キャリアが行き止まりになりそうな状況に陥ることがある。そんなとき、現状から脱出するために、次はこの仕事をしたいという具体的イメージがあるわけれはないが、とにかく現状を打開するため、リスクを取ってでも大きくステップを踏み出すことが必要になってくる。これを、キャリアを振るという。
いまの仕事の延長ないしは周辺から、一気に離れてしまう。きわめて非連続的かつ非計画的な行動パターンだ。
この大きな、なおかつ、非計画的なキャリアチェンジは、若い世代において、とくに大きな意味を持つ。いまの仕事の延長上には自分のキャリアは切り開けそうにない状況が予想されれば、比較的若い年代において早め早めにリスクを取ることが重要になる。そのときは、ハイリスクであっても、一気にキャリアを振ることによって事態を打開するという思い切りが求められる。
リスクを取り思い切ってキャリアを振る。
従来のキャリアアップとは異なる発想が求められている時代を改めて認識しました。

著者はe-learning「Mentier」の中で、本書の内容も含めたキャリアデザインについての講義をもっています。
本書とは異なる視点からの気付きを得ることができました。
posted by ミズモト at 14:10| Comment(0) | TrackBack(6) | 自己啓発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月23日

ブランド帝国LVMHを創った男 ベルナール・アルノー、語る


ブランド帝国LVMHを創った男 ベルナール・アルノー、語る

ベルナール・アルノー

ルイ・ヴィトンやヘネシーなどの世界的ブランドを傘下におさめるアルノー氏、ブランド経営で彼の右に出るものはいません。

ルイ・ヴィトン、クリスチャン・ディオール、フェンディ、ダナ・キャラン、ヘネシー、モエ・エ・シャンドン、ドン・ペリニヨン、タグ・ホイヤー、ロエベ、セリーヌ、DFS・・・。
ブランド名をあげたらきりがありません。
どれもが超一流で、どれもが個性的です。
それぞれの独立した個性を生かしながら、DFSや航空機内の免税店で全ブランドを効率よくマーケティングする手法は、まさに天才です。

ソニーは「ソニー」というコーポレートブランドで成功しています。ナイキも同じですね。
最近ではライブドアや楽天もそうです。
単一ブランドのほうが扱いやすく、成功しやすいのでしょう。

松下電器は「Panasonic」、「National」、「Technics」、「Victor」等のいくつかのブランドで、多くの関連会社を束ねています。
規模の大きさの割には統一がとれてうまくいっていたようですが、松下電器自身も混乱してブランドの見直しを行っています。

ソフトバンクは「Yahoo」ブランドを中心としていますが、傘下の会社にオリジナリティを持たせています。
LVMHに近いかもしれませんが、LVHMほど個々のブランドに魅力がなく、LVMHほどお互いをうまく活用できていません。

LVMHのような企業は他に見当たりませんが、強いて言えばGMでしょうか。
シボレー、コルベット、キャデラック、オペル、サーブ、ポンティアック、サターンと多くの個性的なブランドを抱えています。
ブランドが乱立して統制が取れなくなってきているのは、以前の松下電器と同じで、多くのブランドを統治するのはやはり難しいのでしょう。


めったにメディアには出ないアルノー氏ですから、本書は氏のことを知る数少ない文献です。
フランス人であることに誇りを持ちつつ、フランス人の特徴をアメリカ人との比較から客観的に捉えて経営に生かしていることがよく分かります。
アメリカのビジネス感覚とフランスのファッションの歴史をうまく融合しています。
異なる感覚のバランスをとることが、優れた経営者の共通するキーワードなのかもしれません。
確かにアメリカで生まれたブランドは強いですね。しかしたかだか20年、一世代の成功にすぎません。なかには確かに素晴らしいブランドもありますが、ディオールやルイ・ヴィトンのように神話的な存在感はありません。ディオールやヴィトンにはアメリカにはない歴史があります。それが夢を与えるのです。スポーツ系のブランドとは違いますよ。

企業にとって戦略は不可欠なものです。船の針路のようなものです。私の好きなセネカの名言は「行き先を知らぬ者に追い風は吹かない」と教えています。戦略があればこそ進むべき方向がわかり、ランクをあげられるのでしょうか。ディオールやヴィトンのようなブランドに責任を持つなら、競合企業の動向に目を向け、とるに足りないライバルは相手にしないことです。競争するより、自社製品のラインナップを拡大する方が賢明です。

だからこそ中央集権化を避け、中小企業の集合体にしました。しかし本当の問題は人材です。才能ある男性や女性を採用することが何よりも重要です。優秀な人材を発掘し、やる気を起こさせ、長く働いてもらうこと。そこに成功の秘訣があるのです。企業の規模の問題ではありません。

LVMHには、哲学があります。グループ全体の戦略に適用される基本方針があるのですが、簡単に列挙しましょう。高品質、創造性、ブランド・イメージ、企業精神、それに絶えず自問し最高をめざす意欲。この5つが、グループ全体を司る哲学の基礎となっています。

アメリカの場合は事情が異なります。同じ80年代から90年代初めにかけて多くのブランドが出現し、急成長を遂げました。アメリカ人はヨーロッパ人のブランドにも魅力を感じていますが、伝統に縛られるのは苦手なようです。アメリカでは激しい過当競争の結果、いくつかのサクセス・ストーリーが誕生しました。ヨーロッパとは反対の現象ですね。我々はブランドの伝統を守り、過去の栄光を再生させようとしているのです。
posted by ミズモト at 13:34| Comment(0) | TrackBack(1) | ブランド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月18日

No B. S. Time Management for Entrepreneurs


No B. S. Time Management for Entrepreneurs: The Ultimate No Holds Barred Kick Butt Take No Prisoners Guide to Time Productivity and Sanity (No B.S. Series)

Dan S. Kennedy

著者はダイレクトレスポンスマーケティングの第一人者であり、アメリカではセミナー講演者としても人気ですが、邦訳された書籍は一冊だけのようです。
常識の壁をこえて…こころのフレームを変えるマーケティング哲学

本書は時間管理についての著者のユニークなノウハウが詰め込まれたすばらしい内容です。
アメリカのamazon.comでのカスタマーレビューはほとんどが5つ星です。
このような本が日本で読まれないのは実にもったいないことです
Dan Kennedy's No B.S. Time Truths
#1 If you don't know what your time is worth, you can't expect the world to know it either.
#2 Time Vampires will suck as much blood out of you as you permit. If you're drained dry at day's end, it's your fault.
#3 If they can't find you, they can't interrupt you.
#4 Punctuality provides personal power.
#5 By all means, judge. But know that you too wil be judged.
#6 Self-discipline is MAGNETIC.
#7 If you don't MANAGE information, you can't profit from information.
#8 Good enough is good enough.
#9 Liberation is the ultimate entrepreneurial achievement.

私にとって興味深かったのが"delegation"(=委任)でした。
他の人にできることは任せてしまおうということです。
これがなかなかできません。
完璧ではないけれでも、結果が十分であればよいとの認識が大切です。
すなわち、"Good enough is good enough."です。

任せられるものは任せてしまって、その時間を他に割り当てたほうがずっと効率的です。
部分最適でなく、全体最適な発想ですね。
しかし、自分でやった方が速くて正確な場合は、どうしても自分でやってしまいがちです。
人に説明したり、後でチェックする作業が煩わしかったりもします。
貴重な時間をより有効に使うために発想を変えていかなくてはいけませんね。
Good enough is good enough.
Mastering Delegation
You MUST master this difficult skill. To delegate effectively, here's the seven-step process.
1.Deffine what is to be done.
2.Be certain the delegatee understands what is to be done.
3.Explan why it is to be done as you are prescribing it to be done.
4.Teach how it is to be done without micro-micro-managing.
5.Be sure the delegatee understands the how-to process.
6.Set the deadline for completion or progress report.
7.Be sure you have agreement to the date or time and method.
個人だけでなく組織でも同じことが言えます。
アウトソーシング、特にBPOを積極的に活用することが、時間という貴重な資源の有効活用になりそうです。

"delegation"で浮いた時間は自由に使用すればいいわけです。
Liberation is the ultimate entrepreneurial achievement.
一生懸命働いて忙しくするのではなく、いかに自由になるかという発想を常に持っていたいです。
posted by ミズモト at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 自己啓発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月16日

ウィニング 勝利の経営


ウィニング 勝利の経営

ジャック・ウェルチ

ウェルチ氏はどこでも「率直さ」の重要性を訴えていますが、本書は氏の率直さがそのまま表れています。
良いことも悪いこともずばり言ってくれますので、読んでいて気持ちのいいものです。

20世紀最高の経営者の経営者が、ここまで本音で語ってくれるのは貴重です。

個人的に参考になったのは「天職」についてです。
何を言いたいかといえば、ある職がその後のあなたのキャリアをどう変えるかを知るのは不可能だということだ。もしも自分が立てたキャリア計画に忠実に従っている人がいたとしたら、食事の席ではその人の隣に座らないようにしよう。とんでもなく退屈なヤツに決まっているから!

働く人の誰もが通り抜ける、不快で時間ばかりがかかる、山あり谷ありの繰り返しのプロセスに耐えることだ。一つの職について、その仕事の何が好きで何が嫌いか、自分にはどんな能力があり、何ができないかを知る。そして仕事を変えながら、自分に合った仕事に近づいていく。それをつづけているうちにある日突然、あ、とうとうぴったりの仕事を見つけたぞ、とわかるのだ。自分のしていることが好きで、いろいろ犠牲にするものがあっても、全然気にならない。
この節が私のアンテナに強く引っかかりました。
働く人の誰もが通り抜ける、不快で時間ばかりがかかる、山あり谷ありの繰り返しのプロセス」から逃げ出して、新しいことがやりたくなる衝動はいつでもあります。

しかし、このプロセスに耐え抜いた先に、視界が一気に広がるものです。
また、このプロセスに耐えるたことがそのまま差別化や参入障壁になるものです。
このプロセスに耐えたることが、ビジネスパーソンの基礎体力になるのでしょう。
何事も初期段階は基礎体力をつけることが最優先です。


本書ではビジネスに関するあらゆることが率直に語られています。
最高のビジネス書の一冊であることは間違いありません。
posted by ミズモト at 00:27| Comment(1) | TrackBack(2) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月30日

「プロ経営者」の条件


「プロ経営者」の条件

折口 雅博

本日、著者の折口氏の講演会に行ってきましたが、非常に感動しました。
経営について強い情熱を持った方でした。
10年で年商1000億円企業をつくったのは、この情熱から来るものが大きいのでしょう。

単に経営だけでなく、コムスンで行っている介護事業についても情熱を持っています。
この情熱は、自衛隊関係の高校や防衛大学に通ったこと、ジュリアナ、ベルファーレの2つのディスコのプロデュースで成功と挫折を味わったこと、父親の介護を実際に体験したことから来るようですが、哲学の根底にあるのは、著書の中であるようにナポレオン・ヒルの『成功哲学』に出会ったことにあるようです。
やはり、良書との出会いは大切ですね。
私もナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』に大いに感銘を受け、勉強を自発的に行うようになりました。

本書の中で一番印象に残ったのが「センターピン理論」です。
ボーリングでストライクをとるのに外せないのがセンターピン、ビジネスで成功するのに外してはいけないセンターピンを見つけ外さないようにしようというものです。
例えば、ディスコでは「毎日、満員で盛り上がっていること」、介護では「居心地の良さ」になるそうです。

このセンターピンを見分けるには当事者意識を持つということです。
サービスを受けたときにそのビジネスの経営者になったつもりでいるトレーニングが有効のようです。
講演会では、折口氏は学生の頃から続けていたと話したから、驚きました。
そういえば、大前研一氏も毎日電車のつり革広告を見ては「自分だったらどうするか」を考えるのがよいと言っています。
すぐに始められることなので、継続してやっていきたいと思います。

講演会でもっとも熱く語っていたのは「グッドウィル十訓」についてでした。
一、お客様の立場に立て、究極の満足を与えよ
一、夢と志を持ち、常にチャレンジせよ
一、困難の先に栄光がある、逆境を乗り越えよ
一、物事の本質を見抜け、雑音に動じるな
一、原因があるから結果がある、公正に判断せよ
一、積極果敢に攻めよ、守りは負けの始まりなり
一、スピードは力なり、変化をチャンスと思え
一、自身を持て、謙虚さと思いやりを持て
一、笑顔と共に明るくあれ
一、正しくないことをするな、常に正しいほうを選べ
どれも折口氏の哲学が伝わるすばらしいメッセージです。
そして、グッドウィルの社是である「弛まぬベンチャースピリット」がグッドウィル成長の根底です。

夢と理念を持って生きたくなる講演と本でした。
posted by ミズモト at 23:06| Comment(1) | TrackBack(7) | 自伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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