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2005年11月30日

「プロ経営者」の条件


「プロ経営者」の条件

折口 雅博

本日、著者の折口氏の講演会に行ってきましたが、非常に感動しました。
経営について強い情熱を持った方でした。
10年で年商1000億円企業をつくったのは、この情熱から来るものが大きいのでしょう。

単に経営だけでなく、コムスンで行っている介護事業についても情熱を持っています。
この情熱は、自衛隊関係の高校や防衛大学に通ったこと、ジュリアナ、ベルファーレの2つのディスコのプロデュースで成功と挫折を味わったこと、父親の介護を実際に体験したことから来るようですが、哲学の根底にあるのは、著書の中であるようにナポレオン・ヒルの『成功哲学』に出会ったことにあるようです。
やはり、良書との出会いは大切ですね。
私もナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』に大いに感銘を受け、勉強を自発的に行うようになりました。

本書の中で一番印象に残ったのが「センターピン理論」です。
ボーリングでストライクをとるのに外せないのがセンターピン、ビジネスで成功するのに外してはいけないセンターピンを見つけ外さないようにしようというものです。
例えば、ディスコでは「毎日、満員で盛り上がっていること」、介護では「居心地の良さ」になるそうです。

このセンターピンを見分けるには当事者意識を持つということです。
サービスを受けたときにそのビジネスの経営者になったつもりでいるトレーニングが有効のようです。
講演会では、折口氏は学生の頃から続けていたと話したから、驚きました。
そういえば、大前研一氏も毎日電車のつり革広告を見ては「自分だったらどうするか」を考えるのがよいと言っています。
すぐに始められることなので、継続してやっていきたいと思います。

講演会でもっとも熱く語っていたのは「グッドウィル十訓」についてでした。
一、お客様の立場に立て、究極の満足を与えよ
一、夢と志を持ち、常にチャレンジせよ
一、困難の先に栄光がある、逆境を乗り越えよ
一、物事の本質を見抜け、雑音に動じるな
一、原因があるから結果がある、公正に判断せよ
一、積極果敢に攻めよ、守りは負けの始まりなり
一、スピードは力なり、変化をチャンスと思え
一、自身を持て、謙虚さと思いやりを持て
一、笑顔と共に明るくあれ
一、正しくないことをするな、常に正しいほうを選べ
どれも折口氏の哲学が伝わるすばらしいメッセージです。
そして、グッドウィルの社是である「弛まぬベンチャースピリット」がグッドウィル成長の根底です。

夢と理念を持って生きたくなる講演と本でした。
posted by ミズモト at 23:06| Comment(1) | TrackBack(7) | 自伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月29日

わが経営と人生


樋口廣太郎 わが経営と人生―私の履歴書

樋口 廣太郎

ジリ貧状態からスーパードライを核に一躍ビール業界のトップに立ったアサヒビールは、ビジネススクールのケーススタディとしても取り上げられます。
明確な商品戦略とドラマティックな展開が受ける所以でしょう。
これを成し遂げたのが、ビール屋としては素人の元銀行マンというのが驚きです。
この事実は、業界の知識よりも経営者の信念と熱意が重要であることを示しています。
IBMを立て直したルイス・ガースナーと通じるものがあります。

まず、チャレンジ精神がすばらしい。
倒産寸前とまで言われたアサヒビールに、銀行の副頭取まで昇り詰めた人が、志願して乗り込むことはなかなかできることができません。
「コク・キレ」ビールで一息ついたときも、それに甘んじることなく「スーパードライ」を開発する積極さも見習うところがあります。
前例がない、だからやる」、樋口氏のモットーですが、すべてのリーダーにこの心意気が必要です。

非常に困難な状況だったわけですが、常に物事に前向きなのは読んでいて気持ちのいいものです。
社員のやる気を引き出し、「スーパードライ」を生み出したのも、この前向きさのおかげだと思います。
「厳しい」とネガティブな言葉は使わない、借金を返すより投資に力を入れる、すぐにやる、といった樋口氏の信念から来る行動が、社員と会社に勢いをつけたのでしょう。
チャンスは預金できない」という言葉が特に印象に残っています。
今後、壁にぶつかったときの指針になりました。

本書で紹介している「仕事十則」と「管理職十則」からは著者の思想が見えてきます。
どれも重みのある言葉で経験を感じます。
<仕事十則>
1.基本に忠実であれ。基本とは、困難に直面した時、志を高く持ち初心を貫くことであり、常に他人に対する思いやりの心を忘れないことである。
2.口先や頭の中で商売をするな。心で商売をせよ。
3.生きた金を使え。死に金を使うな。
4.約束は守れ。守れないことは約束するな。
5.出来ることと出来ないことをはっきりさせ、YES、NOを明確にせよ。
6.期限のつかない仕事は「仕事」ではない。
7.他人の悪口は言うな。他人の悪口が始まったら耳休めせよ。
8.毎日の仕事をこなしていく時、「いま何をすることが一番大事か」ということを常に考えよ。
9.最後までやり抜けるか否かは、最後の一歩をどう克服するかにかかっている。これは集中力をどれだけ発揮できるかによって決まる。
10.二人で同じ仕事をするな。お互いに相手がやってくれると思うから「抜け」が出来る。一人であれば、緊張感が高まり、集中力が生まれて良い仕事が出来る。

<管理職十則>
1.組織を活性化しようと思ったら、その職場で困っていることを一つずつづぶしていけばよい。人間は、本来努力して浮かび上がろうとしているのだから、頭の上でつかえているものを取り除いてやれば自ずと浮上するものだ。
2.職位とは、仕事のための呼称であり、役割分担を明確にするためにあるのだと考えれば、管理とは何かがきちんと出てくる。
3.「先例がない」、「だからやる」のが管理職ではないか。
4.部下の管理はやさしい。むしろ上級者を管理することに意を用いるべきである。
5.リーダーシップとは、部下を管理することではない。発想を豊かに持ち、部下の能力を存分に引き出すことである。
6.「YES」は部下だけで返事してもよいが、「NO」の返事を顧客に出す時は上司として知っていなければならない。
7.人間を個人として認めれば、若い社員が喜んで働ける環境が自ら出来る。
8.若い人は、われわれ自身の鏡であり、若い人がもし動かないならば、それは、われわれが悪いからだと思わなければならない。
9.若い人の話を聞くには、喜んで批判を受ける雅量が必要である。
10.結局職場とは、人間として切磋琢磨の場であり、練成のための道場である。
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2005年09月26日

フランクリン自伝


フランクリン自伝

フランクリン

アメリカ資本主義の父、ベンジャミン・フランクリン。
アメリカ独立に多大な貢献をしたのは有名な話ですが、元々は印刷業で成功を収めたようです。

愛・地球博のアメリカ館ではフランクリンについて紹介されていましたね。
私はトヨタグループ館に長時間並んでいたため、見逃してしまいました。残念!(笑)

貧しい家庭に生まれながら、ビジネスで財をなし、科学者として雷の研究で成果をあげ、政治家としてアメリカ独立を果たしたのは、すべて幼い頃から良い習慣を行い学び続けた結果です。
本書からは、運や天賦の才だけでない、運命を切り開くために必要なことが見つかります。
幼い時から私は本を読むのが好きで、わずかながら手に入る金はみんな本代に使った。
成功者は皆勉強家です。
特に貧しいうちは本からほとんどの知識を得ています。
ベンジャミンも例外ではなく、ほとんど本からの独学だけで、科学者としても超一流の域にまで達しています。

この事実は大いに励みになりました。
この世に本は膨大にあります。
とても読みきれるものではありません。
だから、人生に悩んでいるとき、目的が見つからないとき、行き詰っているときに指標となる本がどこかにあるはずです。
本を読み続けることで、指標となる本が必ず見つかります。
私にとって、本書はそのような本です。
ベンジャミンの習慣、生き方をモデリングの対象に(勝手に)しています。

第 一節制飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ。
第 二沈黙自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。
第 三規律物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。
第 四決断なすべきことをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。
第 五節約自他に益なきことに金銭を費やすなかれ。すなわち、浪費するなかれ。
第 六勤勉時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。
第 七誠実詐りを用いて人を害するなかれ。心事は無邪気に公正に保つべし。口に出すこともまた然るべし。
第 八正義他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。
第 九中庸極端を避くべし。たとえ不法を受け、憤りに値すと思うとも、激怒を慎しむべし。
第 十清潔身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。
第十一平静小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ。
第十二純潔性交はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これに耽りて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし信用を傷つけるがごときことあるべからず。
第十三謙譲イエスおよびソクラテスに見習うべし。
私はこれらの徳がみな習慣になるようにしたいと思ったので、同時に全部を狙って注意を散漫させるようなことはしないで、一定の期間どれか一つに集中させ、その徳が修得できたら、その時初めて他の徳に移り、こうして十三の徳を次々に身につけるようにして行ったほうがよいと考えた。

私は小さな手帳を作り、それぞれの徳目に一ページずつ割り当てた。

徳を習慣づけるベンジャミンのやり方は非常に有用です。
ベンジャミンといえども、はじめからよい習慣を持っていったのでなく、このような努力があったのが分かります。
これがフランクリン手帳の原型になったのでしょう。
フランクリン手帳を買わずとも、市販の手帳で十分実践可能です。
早速まねして、よい習慣、よい徳を身につけたいと思います。

自伝を通して、良い習慣と学び続けることの大切さが伝わってきます。
これからも学び続けることを改めて決心しました。
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2005年09月18日

外資と生きる


外資と生きる―IBMとの半世紀 私の履歴書

椎名 武雄

IBMといえば、コンピューターの市場そのものをつくってきた世界的な超優良企業であり、典型的なアメリカの企業です。
しかし、日本IBMは米IBMの100%子会社ながら、実に日本的です。
あまり知られていないかもしれませんが、日本でのローカルな社会貢献を非常に多く行なっています。
福利厚生も終身雇用制も他の日本の優良企業と比べても決してひけをとりません。
個人的にはソニーの方が、外資からイメージされる企業に近い気がします...。

これは今で言う「グローカル」の考え方そのものですね。
IBMは何十年も前からこの思想を持っていて、著者がこの思想を継承して今の日本IBMがあるのだと思います。

戦後まもなく、外資がまだ日本であまりイメージのよくない頃、著者がいかに苦労したかよく分かります。
それと同時にいかに信念をもって、日本のためを思って日本IBMを経営してきたかも分かります。
日本人社員と話しながら、親会社のアメリカ人幹部と戦い、日本企業を守ろうとする官僚と協調してきた姿が目に浮かびます。
外資100%の日本IBMがあったからこそ、今の日本の半導体産業の興隆があるのでしょう。

椎名武雄氏は、外資を日本に根付かせるという形で国際化を推進した数少ない人物です。
今の、そして今後の日本の国際化のあり方を考えさせられました。
posted by ミズモト at 18:59| Comment(1) | TrackBack(0) | 自伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月05日

夢を力に


本田宗一郎夢を力に―私の履歴書

本田宗一郎

二輪車、自動車で世界的なブランドを構築し、ロボットや飛行機でさらに夢を追いつづけるホンダ(本田技研工業)のあり方はロマンを感じます。
創業者である本田宗一郎の死後も夢を追うのは、本田宗一郎のDNAが刻み込まれているからでしょう。
ホンダを見ていると、会社は創業者の分身であり、経営はロマンだとつくづく思います。

数年前に、東京ビックサイトでアシモを見たときは感動しました。
自動車の会社がロボットを開発していたという驚きと、スターウォーズのC-3POでインスパイアされた2足歩行ロボットが現実のものとなった感動で胸が一杯になりました。
ホンダの夢と人類の夢が一体になって実現した瞬間でした。

その後はソニーが2足歩行ロボットを発表したり、愛地球博ではトヨタが演奏するロボットを披露したりしていますが、原点はやはりホンダです。
本田宗一郎のDNAが夢の実現を切り開いているのです。
もう一つ、私はずいぶん無鉄砲な生き方をしてきたが、私がやった仕事で本当に成功したものは、全体のわずか1%にすぎないということも言っておきたい。99%は失敗の連続であった。そしてその実を結んだ1%の成功が現在の私である。その失敗の陰に、迷惑をかけた人たちのことを、私は決して忘却しないだろう。
謙遜もあるのかもしれませんが、本田宗一郎でさえも99%は失敗していると言っています。
私も含めて凡人はその失敗に耐え切れずに途中で挑戦を止めてしまうことがあります。
本田宗一郎は壮大な夢があったからこそ、99%もの失敗に耐え、ホンダという輝かしい結晶を作り上げたということを伝えたいのだと思いました。
“惚れて通えば千里も一里”という諺がある。
それくらい時間を超越し、自分の好きなものに打ち込めるようになったら、こんな楽しい人生はないんじゃないかな。
そうなるには、一人ひとりが、自分の得手不得手を包み隠さず、ハッキリ表明する。石は石でいいんですよ。ダイヤはダイヤでいいんです。
そして、監督者は部下の得意なものを早くつかんで、伸ばしてやる、適材適所へ配置してやる。
そうなりゃ、石もダイヤもみんなほんとうの宝になるよ。
 企業という船にさ
 宝である人間を乗せてさ
 舵を取るもの
 魯を漕ぐもの
 順風満帆
 大海原を
 和気あいあいと
 一つ目的に向かう
 こんな愉快な航海はないと思うよ。

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2005年08月24日

夢を育てる


松下幸之助 夢を育てる―私の履歴書

松下 幸之助

松下幸之助氏が「経営の神様」と言われる所以がはっきりと分かりました。

松下幸之助といえば技術の人と考えがちで、もちろんそれは間違いではないですが、経営に対する思い入れの強さは並々ならぬものがあります。

フィリップス社との提携で技術導入料を支払う代わりに経営指導料を求めたくだりは圧巻です。
新会社は日本にある会社であるし、技術はあなたの方からもってくるけれども、経営の指導監督は一体だれがやるのかというと、松下電器でやる。だからあなたの方に技術指導料を出すことはよろしいが、経営指導料というものは松下電器がもらわないといかん

「経営は芸術(アート)である」という言葉が松下氏の思いを端的に表しています。
理論を導く経営学が盛んになりつつある中でのこの言葉は、著者の本質を見抜く力を感じます。
ここ10年ほどで右脳研究が盛んになりイメージングの重要性が叫ばれていますが、著者は数十年前に気づいていたということです。

著者の言葉はすべて本質をついています。
というより、読んでいて本質に気づかされます。
頂点を見極めた人ならではの言葉です。

事業部制や週休二日制の導入も、どう経営するべきかを本質論で考えてきた結果に思えます。
見えるものだけを見ていてはこれらの制度の発想は出てきません。
単純に考えると、休みが増えれば労働力が減りますよね。

どのようにして本質的思考法が培われたかは自伝から読み取るのは難しいです。
若いころの電灯会社での出世も異例なスピードだったというから、天性のものかもしれません。
しかし、ヒントはいくつか見つけました。

例えば、自転車屋で奉公をしていた17歳の頃から将来のことを一生懸命に考えています。
その時に自転車は衰退し電車や電気の時代が来ると信じます。
将来に対する目はともかく(自転車はのこっていますから)、10代で将来のことを考え抜いたこと、未来に対する自分なりの答え(ビジョン)を見つけたこと、自分のアイデアを持ち続けたことに成功者の考え方の基本がある気がします。

分かりやすい語り口で読む人に本質を気づかせる文章にこそ、「経営の神様」の真髄が滲み出ていました。
posted by ミズモト at 01:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 自伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月22日

ガキの自叙伝


ガキの自叙伝

稲盛 和夫

稲盛氏の言葉は全てが心に残ります。
京セラを世界有数の優良企業とし、NTTと対等に渡り合えるKDDIを作り、盛和塾で数多くの若手経営者を育て、得度までした人生からは学ぶことがあまりにも多いです。

多くの偉業を成し遂げた稲盛氏の人生はすべて、若いときから抱いてきたフィロソフィーに端を発しています。
このフィロソフィーをたどっていくと、京セラの経営哲学にたどり着きます。

「人間として何が正しいかを追求する」

このことが京セラの経営哲学であるとともに、稲盛氏の思想の原点にあります。
経営というより、あたかも道徳家や宗教家の言葉のようです。

稲盛氏の言葉を追っていくと、心が洗われていきます。
自己の哲学を確立し、精神をまっすぐにするために、何度も読みたくなる自伝です。
哲学の古典に負けない、普遍性を持っています。
運命が逆境に向かっている時は、いくら善いことをしても、すぐに善い結果が現れないかもしれない。だが、何十年という長いスパンで見れば、善きことには、必ず善い報いが訪れる。また、どんなに幸運に恵まれ、得意絶頂の時でも、常に謙虚な心を忘れてはいけない。傲慢不遜になることは、自ら衰亡の原因をつくることになる。
波乱万丈の人生、どんな苦難や逆境に遭遇しようと、恨まず、嘆かず、腐らず、明るくポジティブに人生を受けとめ、素直に努力をすればよい。どんな運命に対しても、感謝の念を持ち、前向きに生きていくなら、道は必ず開けていくものだ。古希を迎えた今、そのことを実感している。

企業経営はトップが持つ哲学、理念によって大きく左右されると考えている。若手経営者にはトップとして持つべき「経営哲学」こそ伝えたい。トップの器が大きくなれば、会社も自然と発展すると確信している。

企業経営には、利益を追求するにあたって、人間として守るべき道がある。企業である限り、利益は必要だが、人を騙したり、おとしめたりする不正な方法では、企業が長年にわたって繁栄することはできない。

自由社会に生きる者は、社会正義と隣人愛に沿った行動をとらなければならない

それでも、このような大事業を始めるには、仲間の心を奮い立たせるような高邁な志がなければならない。私は自分の本心を確かめるため、毎晩ベッドに入る前に、「動機善なりや、私心なかりしか」と心の中で問いかけることにした。「世間に自分をよく見せたいというスタンドプレーではないか」「自分の名を残したいという私心がありはしないか」「国民の利益のためにという動機に一点の曇りもないか」。たとえ、酒を飲んで帰ろうと、毎日自問自答を繰り返した結果、世のため人のために尽くしたいという純粋な志が微動だにしないことを確かめた私は、この事業に乗り出す決心をした。

もし、自分の技術者としてのロマンを追うためだけに経営を進めれば、たとえ成功しても従業員を犠牲にして花を咲かせることになる。だが、会社には、もっと大切な目的があるはずだ。会社経営の最もベーシックな目的は、将来にわたって従業員やその家族の生活を守り、みんなの幸せを目指していくことでなければならない

今日一日一生懸命に生きれば、明日は自然に見えてくる。明日を一生懸命に生きれば、一週間が見えてくる。今月一生懸命に生きれば、来月が見えてくる。今年一生懸命に生きれば来年が見えてくる。その瞬間瞬間を全力で生きることが大切なんだ

心に残る言葉を取り上げたらきりがありません。
素直な心でこれらの言葉を受け入れ、自分のフィロソフィーを築き上げ、自分なりに再言語化していきたいと思っています。
posted by ミズモト at 23:17| Comment(1) | TrackBack(1) | 自伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月27日

ジャック・ウェルチ わが経営


ジャック・ウェルチ わが経営

ジャック・ウェルチ

大企業を事業内容も含めて根幹から変革するのが容易でないことは想像に難くありません。
ジャック・ウェルチはGEという世界一の巨大企業で大変革を起こして超優良企業に変えたのです。
これは本当にすごいことです。歴史に残すべき事実だと思います。

この大きな成果を自伝から振り返ってみると秘訣がぼんやりと見えてきます。

まず、ビジョンが分かりやすくていいです。
GE改革の中核をなす「ナンバーワン・ナンバーツー戦略」はピーター・ドラッカーの質問がきっかけだったそうです。
「まだその事業に経験がないと仮定して、これから改めて新規参入するつもりがあるか」。答えがイエスなら「その事業に対してどのように取り組むつもりなのか」。
非常に単純な質問です。凡人なら適当に答えて流してしまいそうな質問です。
この質問を重く捉えて、ビジョンに結びつけるウェルチ氏の発想には驚かされました。
また、経営の重要なアドバイスをこのような単純な質問に落とし込むこともなかなかできません。

GEの大改革のスタートは経営の神様のドラッカー氏と20世紀最高の経営者のウェルチの頭脳の融合です。
大きなことができる人同士が出会うときに、歴史は動き出すのでしょうね。

GEの改革にはワークアウトやシックスシグマなどの実際の活動も見逃せません。
大きくて分かりやすいビジョンと実行力が加わって改革が起きています。

しかし、やはり大事なのは経営者の考え方です。
ウェルチ氏の哲学がビジョンと実行力を生み出しています。
事実、「第2部 哲学の確立」に本自伝の3分の1以上の章を割いています。

ウェルチ自身が哲学を確立することの大切さを20年の実績から実感しているのだという印象を受けました。
posted by ミズモト at 13:40| Comment(0) | TrackBack(2) | 自伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月17日

カーネギー自伝


カーネギー自伝

アンドリュー カーネギー

貧しい移民の子から鉄鋼王まで登りつめ、史上最大級のアメリカン・ドリームを達成したのが、アンドリュー・カーネギーです。
その成功者自身が書いた本だからこそ、成功者の本音の考え方に触れることができることは間違いありません。

文庫本の帯にある言葉は衝撃的でした。
大金を家族に遺すのは恥だ
この言葉だけではカーネギーの真意は伝わらず、大金持ちの軽い発言に聞こえますが、これには社会貢献に対するカーネギーの強い思いが込められています。
成功してから成功の法則に気づき、その中には社会貢献も含まれていたわけです。
カーネギーの成功法則はナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』によくまとまっていました。
(この本は『金持ち父さん貧乏父さん』の中でも薦められていましたが、必読です)

繰り返しになりますが、自伝の良さは本人の言葉で語られるということです。
他の自己啓発書のように体系的にまとまっていませんが、言葉一つ一つに重みが感じられます。

特に成功する前の若いころの行動は参考になります。
私は希望を高くもって、毎日なにかよいことが起き、事情はかわるであろうと楽観していた。それがどんなことであるかはまったく見当がつかなかったが、ただ忠実に自分の仕事を続けていればたしかに来ると信じ込んでいた。

青年たちは、いわゆるつまらぬということによく、神々の最高の贈物があるのを覚えておくべきである。

自分の若いころの経験に照して、私は、能力があり、それを伸ばそうとする野心をもった少年少女のためにお金でできる最もよいことは、一つのコミュニティに図書館を創設し、それを公共のものとして盛り立ててゆくことであると確信するようになった。

青年は、知識をみずからもとめなければならない。これは真実である。

高い地位にある人に個人的に認められるということは、青年にとって人生の闘争にすでに半分、勝を制したことになるといってよいであろう。少年はみな、自分の仕事の領域を越えて、なにか大きなことを目指すべきである。なにか上司の眼にとまるようなことをやるべきである。

議論できないものは愚者である。
議論しないものは偏屈者である。
議論を戦わす勇気のないものは奴隷だ。

私の一生にはこのかじ屋のはなしのようなできごとがたびたびあった。貧しい人、困った人にしてあげた些細のこと、親切なことばなどが、思いもよらなかったような大きな酬いをもたらすのであった。思いやりのある行為はけっしてむだになるものではない。
学び続けること、人のために行動すること、物事を前向きに捉えること、積極的に行動することの大切さを教えてくれます。
カーネギー自身が心からわれわれ一人一人に語りかけてくれている気がします。
posted by ミズモト at 19:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 自伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月09日

経営はロマンだ!


経営はロマンだ! 私の履歴書

小倉 昌男

ご存知「クロネコヤマトの宅急便」の生みの親です。大衆の利便性のために官と徹底的に戦ってきたのはすばらしい。宅急便は実に便利です。今や宅配事業は当たり前ですが、小倉氏がいたからこそ現代の私たちがその利便性を享受できるのであり、まさに時代を創ってきた人です。
小倉氏の生涯を通して、氏の人格が本当によく分かる一冊です。

経営については詳しく語っていませんが、それでも経営に対する情熱が伝わってきます。「宅急便」というアイデアを強い信念を持って数々の障害を乗り越え、実現させたのは、2代目社長でありながら起業家魂にあふれていたがためです。

圧巻なのは福祉に経営の手法を応用したことです。ここでも有り余る情熱が福祉に向かっています。「障害者だから低賃金でいいはずがない」という主張は鋭いところをついています。普通は障害者のために職をつくるだけで精一杯になってしまいます。私も福祉と言えば障害者のために何かをしてあげると言う気持ちが強かったです。しかし、福祉を障害者の自立を促すことと捉える発想には考えさせられました。

大きなビジョンと強い信念とリーダーシップ。実に学ぶべきことが非常に多い方です。

小倉氏が障害者雇用のために設立したスワンベーカリーにも近いうちに行ってみます。タカキベーカリーからノウハウを仕入れているので間違いないでしょう! アンデルセンのパンもおいしいですしね。
posted by ミズモト at 21:27| Comment(0) | TrackBack(1) | 自伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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